競馬用語辞典

【あ】  【か】  【さ】  【た】  【な】  【は】  【ま】  【や】  【ら】  【わ】

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【さ】

さいきじょう【再騎乗】

落馬して競走を中断した騎手が馬とともに落馬した地点に引き返してから再び競走を続行すること。

さいけついいん【裁決委員】

着順の確定、異議の裁決、出走馬または騎手に対する保安措置と制裁及び競馬の公正を害すべき行為の取締りに関する事務を行なう人のこと。ふつうは3人で構成されている。

さいしんさ【再審査】

調教が十分でない馬、または健康に支障があると認められる馬に対し、裁決委員が課す調教状況または馬体の審査のこと。

サイドレーン

頭の高い馬を矯正する場合、調教の時に使う補助具。単純な革ひもで、ハミ環と腹帯をつなぐようにして使う。ハミ環の左右から馬の両側に1本ずつ装着して、調馬索をあるいは乗馬で運動をする。但し、恨性の強い馬で頭を無理に上げようとする馬には中間にゴムを使ったり、布製のものを使って、伸縮性をもたせ、刺激のないようにする場合もある。

さがりうま【下り馬】

調子が下り坂の馬のこと。昇り馬とちょうど逆の馬のこと。

ササバリ【笹針】

血液の循環が悪くなり、うっ血状態を起こすと全身コズミや跛行を呈することがある。このような時肩、腰等部分的にあるいは全身的に針を刺し、うっ血をとる。これを乱刺手術(ササバリ)という。乱刺手術に使用する特殊な針が笹の形に似ているところから笹針と呼ばれるのである。笹針を行なった馬は2ヶ月以上の休養が必要とされる。

ささる

レースや調教中に突然内に斜行すること。ムチを入れるとそうなる場合が多い。これに対して外に斜行するのは「ふくれる」という。両者とも気性の悪い馬やレースを覚えきらない若駒に多く見られる。騎手は馬の癖を承知して、このような時は扶助には特に注意しなければならない。思い切って一杯に追おうとすればささるのでこれを防ぐため余計な扶助を使わなければならないのでレースでは不利が伴う。矯正または予防の道具として「イタイタ」と称するハミを使うことがある。口角の外側に当るところに直径2cm余りの丸い盤に内側に短い針様のものを数多くつけたもので、ハミに取り付けささりそうな時は手綱の操作でチクチク刺激する。レースにも稀に使われる。その他種々のものがある。

さしあし【差し脚】

馬の脚質で「差す」といえば一般にはレース中、後の一団に位置し最後の直線走路やレースの後半で速い脚を使って馬をかわすこと。先行する馬が後方から差してきた馬に並ばれ、或いはかわされて負けたと感じた時再び相手馬をかわして先に立つことを「差し返した」という。

さしうま【差し馬】

第4コーナーから直線にかけて、中団以下から好位にあがり先行する馬群かわすレースぶりをする馬のこと。また予定していないものが急に出馬してきた馬をいうこともある。

ざせき【挫跖】

走行中に後脚の蹄の先端を前脚の蹄底にぶつけた時、或いは石などの硬いものを踏んだ時などに、蹄底におきる炎症(内出血)をいう。脚勢の悪い馬、蹄底の浅い馬、時として踏み込みの良い馬に発生しやすい。一般に前蹄に多く発症(約70%)し、蹄に熱をもち、重度の跛行を呈する。

さつしょぶん【殺処分】

競走馬が病気で倒れたり骨折して再起不能のときは殺処分することがある。レース中倒れた馬が出た場合よく幕を張ってスタンドから見えないようにすることがあるが、筋肉弛緩剤を注射して馬運車に収容するのであって馬場で殺処分することはほとんどない。殺処分は馬に苦痛を与えない薬物や方法で行われる。殺処分された馬のたてがみは競馬場の一隅にある馬頭観音に祭られ、競馬の開催に先立って毎回関係者が集まって馬頭観音祭が行われている。現在は安楽死ともいう。

さてつ【蹉跌】

文字どうりつまずくこと。発走直後やコーナーなどでよくありますが、場合によって前走馬にのり上げてつまずくこともある。

さめ【魚目】

馬の眼の虹彩は普通は暗黒色であるが、中には色素がないような白茶けた眼をしたものがあり、それを魚目という。視力には障害はないが、険悪な顔つきに見せるので好まれない。

さめげ【佐目毛】

馬の毛色の種類で被毛、長毛は象牙色で、眼は青色、皮膚はピンク色である。北海道和種にいくつか見られる程度で、頭数は少ない。

サラブレッド

馬の品種のひとつで競馬の主流はサラブレッドである。イギリスで長い間かかって競走馬として造り出されたもので、サラブレッドという意味は「純血」ということで、「完全に育て上げられた」ということを現している。サラブレッドである限りどの馬もその血統を三大父祖までさかのぼることが出来、全部イギリスの血統書につながっている。サラブレッドを省略する場合は「サラ」といい、「サラブ」とは言わない。アラブとの関係でよく間違える人がいるが、語源からも全く違うのである。

サラ系

サラブレッド系種の略で、アラブ血量が25%未満の競走馬のこと。競馬の体系がようやく整って来た明治中期になると、各競馬クラブは豪州産馬をを輸入するようになった。それと共に日露戦争を契機として豪州から軍馬が大量に輸入され、戦後それらの中から競走馬や繁殖馬になった馬も出てきた。これらは軍馬として輸入されたため血統は問題にされず、ただサラブレットに似ているというだけで証明の手がかりもなかった。また各クラブが輸入した豪州産馬の中にも血統書を紛失したものもあり、これ豪州産洋種馬(豪洋と呼ばれていた)及び血統不詳のこれに準ずる馬が昭和12年以降一括してサラ系といわれるようになった。サラ系は、サラブレッドと8代にわたって交配されると、それ以降はサラブレッドになる。

さんだいこかんしゅぼば【三大根幹種牡馬】

=三大始祖

さんだいしそ【三大始祖】

現代の世界のサラブレットの父系の血統をたどっていくと、すべて3頭の馬にさかのぼることが出来る。この3頭とは、バイアリーターク(1680年生)、ゴドルフィンアラビアン(またはゴドルフィンバルブともいう、推定1724年生)、ダーレーアラビアン(1700年生)という馬でこれをサラブレット三大始祖(三大父祖)という。

さんぶさんりん【三分三厘】

ゴールまで660m、或いは600m地点とか、ゴールまでの距離が全距離の約3分の1の地点とか、様々な説があるが、いずれにせよ、3~4コーナーの中間付近の勝負どころのことである。追い込み得意の馬が追い出す勝負所である。「三分三厘まで我慢して、そこから一気に追い上げろ」などと使う。

【し】

15-15

1ハロン(200m)を15秒平均の速度で走ること。14-14,13-13も同じで主に調教で使われる。12秒台になると実戦と同じスピードといえる。

しかける【仕掛ける】

レース中、いよいよ勝負どころと判断した騎手が馬に気合を入れてスパートすること。「3コーナーを廻って仕掛けた」、「仕掛けが早かった」などという。また調教では、馬なりで回ってきてゴール前で軽く気合をつけることを仕掛けるという。

しかまき、しまき【肢巻】

包帯のこと。一般的にバンジスとも言われている。運動中の肢の保護に使用するものと運動後四肢の保温繃帯に使用するものとがある。出走馬にしばしば見られる。同語=パンテージ

したのり【下乗り】

騎手候補者(見習騎手)のことで、免許はとっていても経験が浅く、技術未熟の騎手を呼ぶ場合に使っている。平素、騎手候補者、見習騎手は帽色によって分かれている。

したみじょ【下見所】

発走前に当該レースに出走する総ての馬が装鞍所からここに入り、この中を厩務員にひかれて周回する。ファンはここで馬の状態を観察できる。本馬場にむかう前に騎手がのり、ひと回りする。同語=パドック

しっかく【失格】

競馬施行規程によって規則に反した時、すなわち、失格、薬品使用、正当な理由がないのに全能力を出さなかった時、負担重量の過不足、進路妨害、走路外に逸走した時または落馬した時、その地点に引返さないでレースをした時、タイムオーバー、後検量を受けなかった時、不正な協定の実行に供された時などとなっている。馬主、調教師、騎手は失格の裁定に対してそれぞれ異議を申し立てることが出来る。

しゃがんかく【遮眼革】

競走中他馬に気を使ったり、物見をし気を抜く癖を持った馬に対して道中気を散らさず、全能力を競走に振り向けるため、前の方しか見えないように作られた革製の装具である。遮眼革のも覆面につけられたもの、単独のもの、遮眼角度の違うものなど種類はいろいろある。

しゃこう【斜行】

競走中、馬が斜めに走ってしまうこと。騎手が注意義務を怠ったものと認められ、軽度のものは戒告、非常に重大なものは騎乗停止になるなど、その度合に応じてなんらかの制裁の対象となるのが普通。

しゃたいほ【斜対歩】

普通、競走馬の速歩は、斜対歩といって左前―右後、右前―左後と対角線に結ばれた2本の肢がそれぞれ1組ずつ地面に着いたり、離れたりする歩法で歩く。

シャドーロール

競走馬の中には、競走中に自分の脚足の動き、物の影に驚いたりすることがある。シャドーロールは羊の毛で作られた太いモールの装具で、馬の鼻の上に着け、下が見えないようにするものをいう。

じゆうこうばいば【自由購買馬】

馬主が自由に自分で買ってきた馬のこと。抽せん馬に対する言葉。戦前は自由購買のサラブレットを呼馬といった。

じゅうしょうきょうそう【重賞競走】

特別競走の中でも特に賞金が高額で、また生産に際して重要な意味を持つレース。

しゅうとくしょうきん【収得賞金】

競走条件の〇〇万円とは収得賞金のことで、基本的には1着の本賞金および重賞競走の2着賞金の合計額をいう。算入金額は特別競走の場合は1500万円以上は半額、1200~1500万円未満は600万円、400万円~1200万円未満は400万円となっており、一般競走では1200万円以上は半額、1000万円~1200万円未満は600万円、400万円~1000万円未満は400万円となっており、獲得賞金とは異なる。

しゅうへき【習癖】

馬の静止または、運動時の忌むべき癖で色々ある。1.さく癖2.熊癖(ゆうへき)3.咬癖(こうへき)4.蹴癖(しゅうへき)5.抗癖(こうへき)6.肯癖(こうへき)7.後退癖(こうたいへき)などである。調教または、飼養管理で矯正させ騎手はその癖をよく知って騎乗する。

しゅうへき【蹴癖】

人や他の馬を蹴る癖である。蹴癖馬は人馬に危険を及ぼすため、誰にでも解るように尾に赤い布を常時つける習慣がある。

しゅっそうていし【出走停止】

馬の処分のこと。競走の公正を確保するため、馬が次の各号に当る時は期間を定めて、その馬の出走を停止する。1.競走において他の馬に危害を及ぼすおそれがあるとき。2.調教が十分でないとき。3.健康に支障があるとき。4.一時的に能力を昻め又は減少したと思われる薬品、薬剤を使用したとき。5.競走に関し不正な協定の実行その他不正な目的に供せられるおそれのあるとき。などは、期間を定めてその馬の出走を停止する。

しゅっそうとりけし【出走取消】

馬券の発売開始前に、出走を予定していた馬が急な疾病などで、出走をできなくなったこと。

しゅつばとうひょう【出馬投票】

出走するための最後の申し込みのこと。これによって出走馬が決まる。ふつう競走前日の10時に締切られるが、投票券を前日発売するレースなどについては二日前の10時に締切られる。一度出走してから4日を経過しなければ、いずれの競走にも再び出走投票することはできない。

しゅぼば【種牡馬】

父馬のことで、より速く、より強い馬を作り出すために競走成績のよい馬、血統のよい馬のみが選ばれる。

しゅもく【珠目】

額にある旋毛のこと。眼の上線と下線の間にあるものを珠目正、それより上なら珠目上、下なら珠目下という。

じゅんち【馴致】

馬をいろいろなものに慣れさせることをいう。馬は臆病な動物なので、馴致は慎重かつ根気よく行われる。特に重要なのは発馬機に対する馴致で、なかなかゲート内に入らないと、レースでは競走除外になる。

じょうがいかちうまとうひょうけんはつばいじょ【場外勝馬投票券発売所】

競馬場では、ファンサービスとして、忙しくて競馬場にこれない人や、競馬場から遠いところにすんでみえる人のために、場外勝馬投票券発売所(場外)を設置している。

しょうきゅうせん【昇級戦】

前走を勝ち上がってクラスがひとつあがった初戦のこと。「昇級戦にしては好走した」などいう。「格上げ初戦」ともいう。

しょうきん【賞金】

レースにて勝利馬と入着馬(1~5着、但し1部4着までの競馬場もある)に主催者から支払われるお金。出走馬一覧表に表示されている。賞金の比率は競馬場によって異なるが、一般には100・40・20・12・8となっている。

しょうぶてつ【勝負鉄】

競走用蹄鉄のこと。レースにだけ使われる蹄鉄のこと。ほとんどがアルミニウム製蹄鉄です。

しょうぶふく【勝負服】

騎手がレースに出場するときに着る服。中央競馬の場合は馬主がそれぞれ自分の色、柄の服色を登録しており、騎手は馬主に合わせて着替えてレースに出場している。公営競馬では各騎手が自分の勝負服(各自の色柄)を持っており、レースを見慣れると誰が乗っているかすぐ分かるようになる。

しろげ【白毛】

馬の毛色のひとつで、白色またはほとんど白色で生まれるが、うなじや耳などに色素があることもあり、有色毛の刺し毛斑や有色斑があることもある。また、眼が青色であることも多い。この毛色の発現はサラブレッドでは十分解明されていない。

しろはた【白旗】

スタートの時、ゲートから200mくらいの地点に立っている人がもっている旗。発走委員が真正な発走でないと認めた場合に振る赤旗を受けて、この白旗を大きく左右に振る。これをカンパイ(スタートやり直し)といい、各騎手はこの合図を見て馬を止める。

しんぎ【審議】

裁決委員は競走中の出来事(進路妨害やその他の不正行為や競馬施行規程に違反した行為)により着順変更(降着)の可能性あると認めた場合、また落馬、蹉跌、競走中止等で他馬との因果関係を明確に判断することが困難である場合に「審議」を宣告する。その場合、馬場内にある着順掲示盤には審議の文字が点灯する。そして走路監視VTRを参考にし、関係者から事情を聴取したうえで、そのレースについて着順を変更するか否かを判断する。異常がなければそのまま「確定」の決定を下し、不正行為があった場合は着順変更(降着)の裁決を下す。勝馬投票券は確定出るまで破いたり捨てたりしないことである。

しんじょうきん【進上金】

賞金を得た馬主が、その中からその都度関係者に支払う金のこと。これは勝利を分かちあうという意味からイギリスにならったもの。調教師には獲得賞金の10%、騎手・厩務員には5%ずつ支払うのが普通。

しんば【新馬】

初めてレースに出場する馬のこと。未出走の2・3歳馬で、新馬戦の出走資格を持つ馬。戦前は初めて競走におろすものを新馬といった。

しんばせん【新馬戦】

デビュー戦のこと。夏の2歳戦から始まり3歳春の3月頃まで競走番組に組まれている。新馬戦はその馬の能力だけでなく競走センスも分かるため競走馬にとって重要なレースであり、馬主、生産者など関係者は新馬勝ちをことのほか喜ぶ。

しんぱんいいん【審判委員】

到達順位の判定、着順の確定、ルール違反者の失格宣言を行う委員。着順の判定の、ハナの差などという微差の判定は写真を参考にして慎重に行われる。

しんぼうさいどう【心房細動】

心臓の刺激伝導系に異常を来し、一時的に規則正しいリズムを失う心臓発作の一種である。健康な馬であっても突如として発症するため、発症を予測することは難しい。レース中に発症すると影響は大きく、急激にスピードは低下する。ほとんどの例は、一時的なものであり、特に治療を行なわなくても治癒する。

重量オーバー

競走馬は、性別・年令・クラスによって一定の負担重量を背負ってレースをするが、決められた重量より重すぎてもいけないし、少なすぎてもいけない。しかし実際には騎手が減量に努力しても乗れないこともあるので2キロまでの増量は認められている。この場合が重量超過で、下見所の掲示板黄色で実際の重量が掲示される。2キロを超える場合は騎手変更になる。しかし、ほとんどの騎手は負担重量にぴったり体重を調整しているので、オーバーは稀である。

準サラ

アラブ血量25%以下のものはアラブとしての資格がなく、準サラといってサラブレットなみになる。その計算例として、まずサラとアラブを交配すると、アラブ血量50%のアングロアラブということになる。さらにこれにサラを交配すると25%のアングロアラブ、またこれにサラを交配すると12.5%となり、25%以下なので準サラとなり、もはやアラブ系競走には出走できない。しかし昭和49年の改正により準サラはサラ系となり、準サラという品種は廃止された。この改正により、サラ系(含む準サラ)に連続8代サラブレッドを交配して生まれたものはサラブレッドとする、ということになった。

【す】

すえあし【末脚】

ゴール前での馬の伸び脚のこと。一般的にゴール前で鋭く伸びる馬を「末脚の切れる馬」その逆にゴール前での粘りに欠ける馬を「末脚が甘い馬」などという表現を用いる。

スターター

競走のスタートを行う発走委員のこと。スターターは発走合図をするだけでなく、馬場に入ってからの馬はスターターの指揮下にに入り、厩務員が口をとったり、騎手が何らかの理由でやむを得ず下馬するときもスターターの許可を得なければならない。またスターターは馬場に出て来た馬が事故(疾病その他)を起こした時は発走除外にすることが出来るし、また馬に癖があって他の馬に危険や不利益を与えると判断した時は外枠発走を命ずることも出来る。スタートのやり直しは、スターターが真正な発走をしたと判断した場合は、例え人気馬が立遅れてもゲート内で馬が膠着していても行わない。

スターティングゲート

競走馬のスタートを一斉に行うために使用される発馬機のこと。日本での最初のゲートは、昭和28年に大井競馬場で使用された。それまでは、スタートラインに馬を整列させて、テープをバネではねあげるバリヤー方式、赤旗を降りおろして合図する方式ををとっていた。スターティングゲートは、1810年にイギリスで使用されたのが初めである。

スタミナ・インデックス

種牡馬の産駒の平均勝ち距離のことで短距離戦主体の3歳レースを除いて計算される。その結果その種牡馬の産駒の距離に対する適応性を」判別することができる。しかし産駒に資質を伝えるということでは、母馬のも50%の要素があり、スタミナ・インデックスがすべての産駒に順応するとはいえない。

ステイヤー

スタミナ豊富で長距離レースの得意な馬のこと。普通2,400m以上の距離に強い馬を呼ぶ。競馬は何メートル以上が長距離というはっきりした区分はないが、一応1,600m以下が短距離、2,000mぐらいまでが中距離、それ以上が長距離といわれている。「1マイルを走る馬はよく2マイルもこなす」といわれているが馬の成長によって、短距離しか走らなかった馬が長距離もこなすようになることもある。

ステークス

本来のステークスは馬主どうしが賞金を拠出して、その賞金を取り合うレースのこと。なお地方競馬では特別でもステ-クス制は許されてない。

スパーピン

飛節内腫の俗称であり、飛節の前内側に骨瘤が発生する関節炎である。関節を構成する骨が完全に化骨してない若馬に無理な調教をさせると発症しやすい。古馬でも飛節の曲がった馬や歩行時に飛節を捻転する馬に発症することがある。

ズブい

エンジンのかかりの遅い馬で、追っつけどうしでないと追走に苦労するような馬のこと。騎手が追ってもあまり反応せず、かといって脚をなくしたのでもなく、追わないと能力を発揮しない馬。ペースの速い短距離戦には不向きである。また古馬になるにつれてズブさがでてくる馬も多い。あの馬は「ズブイ馬だ」などという。

スプリンター

スピードを身上とし、短距離レースの得意な馬のこと。ふつう1,600m未満の距離に強い馬を呼ぶ。

【せ】

せいさんぼくじょう【生産牧場】

サラブレッドを生産、育成して、せり市場か、個人の購買に応じて売却することを目的にしている牧場。繁殖用の牝馬を数頭または多数所有して、種牡馬を交配、生まれた仔馬を2歳の秋頃まで育てるのは普通だが、オーナーブリーダーといって個人で牧場を持ち、生産した馬を自分で所有してレースに出走させる場合もある。

せったる

凹背のこと。背の線が弛んでいるもの。軽度のものは、能力に影響はない。競走馬に稀にある。

せめうま【攻め馬】

馬の調教のこと。競走馬は攻め馬によってコンディションを仕上げ、レースに臨む。この攻め馬の状態如何は、勝馬検討の重大なポイントになる。攻め馬は毎日行なわれ、最後の仕上げを追いきりという。

せんこう【先行】

古代の競べ馬の時代、先行したままの勝ちを儲勝。

せんつう【疝痛】

馬の腹痛をともなう病気の総称していう。便秘疝、風気疝、変位疝、けいれん疝などいろいろあるが、重くなると命とりになる。馬にとって恐ろしい病気である。1.馬は解剖学的に胃の容積が小さく、胃の噴門の構造上嘔吐することができない。2.腸管が長いので固定されにくく、腸の位置がかわりやすい3.腸管の太い部分と狭い部分があるため、内容物がたまり易い。など疝痛を起こしやすい構造をしている。腸管等に原因があるほか、飼料管理ミスや運動不足でも発症する。特に変位疝(腸捻転など)は致命的である。

ぜんめいしょう【喘鳴症】

ノドナリともいわれる。喉頭部を支配する神経が麻痺し、喉頭口が狭くなって、呼吸のたびに「ヒュウ、ヒュウ」、「ゼイゼイ」と音を発する病気である。馬は全力疾走の時、多量の空気を必要とするが、喘鳴症になると充分な呼吸ができず、競走能力に影響をきたす。治療法としては外野手術が行なわれるが、完全に治癒するのは50%程度である。

せんもう【旋毛】

馬のつむじのこと。馬の被毛は直立して生えないで傾斜して生えるために、体表にいわゆる毛流ができて、その起始部や終止部がうず巻き状に巻き込んで、左回りまたは右回りに流れをつくるか、また左と右、上と下など反対方向からきた毛流がぶつかり合って毛が立ってくるために生ずるものが旋毛である。できる場所によって呼び名が違う。わが国では馬体各部の旋毛を個体鑑別に利用している。

せん馬

精巣をとった馬・去勢された馬のこと。競走能力はあるのだが非常に気が悪く、反抗的で成績の上がらない牡馬は、去勢すると気性も従順になって成績も上がることがある。収得賞金世界一のジョン・ヘンリー(米)もせん馬である。

【そ】

そうあんじょ【装鞍所】

競馬の公正をを確保するため出走馬の馬体検査、替え玉を防止するため個体鑑別蹄鉄の検査、馬の健康状態をチェックする所。また、ここで馬体重の測定も行なわれ、前走と比べて著しい変化があった場合、その原因が調べられる。通常のレースでは、出走馬は発走の70分前までにはここに入り、各種の検査が終わると約1時間それぞれ指定された馬房につながれて禁止薬物を使用しないよう監視される。ここでは薬物だけでなく水や飼料も一切与えることは出来ない。そして30分前になると鞍をつけて、下見所へひき出されるのである。

そうながし【総流し】

連勝式勝馬投票券の買い方の一種で1レースに1頭の軸とする馬を選び、その馬からすべての枠及び馬番に流すやり方。

そうま【相馬】

馬格(馬の体型、外観)をみることを昔から相馬と呼んでいるこれは長い経験が必要とされているだけに、簡単に説明できないが、常識的には全体として均整がとれ、骨量に富み、比較幅のある、しかも品がよく皮膚の薄い感じのものが良馬といわれている。

そえ

管骨瘤の俗称。急激な調教や過度の調教、装蹄が悪い場合また馬が脚と脚をぶつけたりした場合などによく起こる骨瘤で前肢の管骨内側三分の一のところに出来やすく外側や後肢には割合に少ない。骨瘤の大きいのは鶏卵大のものもある。小さいのは被毛が単に盛り上がっている程度のものもある。原因が装蹄によるものは癒りにくい。その他の場合は著しい障害はない。治療法は装蹄に注意すること、また焼烙法がある。

そくたいほ【側対歩】

左前―左後、右前―右後と、同じ側の前後の脚が、それぞれ1組ずつ地面に着いたり、離れたりする方法。昔行なわれた繁駕速歩競走では、この歩法で歩かなければならなかった。⇔斜対歩

ソコソコ

五分以上の勝負になりそうなとき使ううまや言葉。厩舎のコメントなどで、その馬が勝つまではいかなくてとも、見せ場をつくるぐらいに走れそうな時「ソコソコの勝負はできる」などと使う。また、「アラアラの勝負」も同じ意味である。

そとわくはっそう【外枠発走】

ゲート入りが悪かったり、ゲート内で暴れる癖があって他場に影響を及ぼすと認められた馬は出走馬の1番外側にまわして発走させること。

ソラを使う

競走馬の悪癖のひとつで、レースや調教時にふとしたことから馬の気が散り、走ることに集中力を欠くこと。トップにたったとたんそれ以上走らなくなったりする馬もいる。